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【神社さんぽ】鎌倉・鶴岡八幡宮の見どころと歴史、ご利益

夏といえば、インターハイや甲子園などがはじまる季節。

大事な試合の前は、必勝祈願をしに行くという人も多いでしょう。

 

そんな勝負に勝ちたい人が訪れる代表的な神社のひとつが鎌倉にある鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)です。

鶴岡八幡宮といえば日本人には鳩サブレーが有名ですね!

鶴岡八幡宮は、勝負の神様がいる神社といわれています。

 

私も中学の時、バレー部に所属していました。中学3年生、最後の大きな試合前にチームのみんなで必勝祈願に行ったことを今でも覚えています。ざんねんながら私は補欠でしたがw

 

勝負の神様がいる鶴岡八幡宮は、なんと火事が原因で何度もなくなってしまうのです。

しかし、それでも何度も何度も立て直されるほど、鶴岡八幡宮のご利益と信仰のあつさがあるのです。

 

この記事では、そんな鶴岡八幡宮の歴史や神様、ご利益などをわかりやすく紹介しています。

 

鳩サブレーだけではない鶴岡八幡宮の魅力を知ることで、もっとご利益にあやかることができますし、鶴岡八幡宮に訪問をもっと楽しめるかと思います。

 

鶴岡八幡宮の歴史

 

鶴岡八幡宮のはじまりは、源頼義(みなもとよりよし)が「前九年の役」と呼ばれる戦の必勝祈願のために京都にある石清水八幡宮を訪れたことがキッカケとされています。

 

え、鎌倉なのになぜ京都?と思われるかもしれませんが、なぜなら平安時代末期、「前九年の役」で無事に戦に勝ったことがキッカケとなり、頼義は石清水八幡宮の分社を鎌倉の鶴岡に建てようとしたからです。わかりやすく説明すると、頼義は戦に勝つため京都にある石清水八幡宮の神様のご利益にあやかり、戦に勝ちます。

 

 

戦に勝った頼義は、石清水八幡宮の神様に感謝の気持ちを込めて、石清水八幡宮の神様を他の神社にも祀ろうと由比ガ浜に神社を建てたのです。その神社が、鶴岡八幡宮といわれています。

 

この時は、まだ鶴岡八幡宮という名称ではなく「鶴岡若宮」または「由比若宮」と呼ばれていました。

 

その後、鶴岡八幡宮は鎌倉幕府を開いた源頼朝(みなもとよりとも)によって、現在の場所に移されるのです。

 

同時に、鶴岡八幡宮は源氏のゆかりの深い神様として大切にされ、鎌倉武士の守護神と呼ばれるようになります。

 

そして時代は、平安時代から鎌倉時代へ。

鶴岡八幡宮は、なんということか建てて早々に、火事が原因で燃えてしまうのです!

オーマイガー!

 

 

頼朝の指示により、鶴岡八幡宮はすぐに修復されます。

一説によると、10ヶ月ほどで修復作業が完了したとか。当時は現代と違い、すべて手作業での修復ですから、なかなかのスピードで修復したことがわかりますね。

 

しかし、鶴岡八幡宮はその後3回も火事に遭ったといわれています。

どれだけ不運なのか…。そのたびに修復されていたそうなので、鶴岡八幡宮はとても大切にされていたのですね。

 

 

その際、鶴岡八幡宮の名称は「鶴岡若宮(または由比若宮)」から「鶴岡八幡宮寺」に変わるのです。

 

時代は鎌倉時代から室町時代に変わり、鎌倉幕府の滅亡とともに鶴岡八幡宮も衰退します。

そして、またもや鶴岡八幡宮は戦が原因で燃えてなくなってしまうのです!!

 

どんだけ燃えるんだよ!って言いたくなりますよね。

いっそのこと、消防車を常駐してほしいぐらい!

 

しかし、衰退していたと言われていますが、鶴岡八幡宮は室町時代を代表する足利氏北条氏からも信仰されていていました。

戦国時代でしたから、勝負の神様のご利益にあやかりと誰もが思っていたのでしょう。

 

そのため、北条氏綱(ほうじょううじつな)の指示により、燃えてしまった鶴岡八幡宮は再び建てられたのです。

 

豊臣氏や徳川氏からも信仰されていたため、鶴岡八幡宮は江戸時代になると再び栄えます。

江戸幕府より手厚く対応され、鶴岡八幡宮の現存する本殿などが完成したのです。

 

そして、明治時代になると明治政府によって「神仏分離令」が出されました。

神仏分離令とは、わかりやすくいうと寺と神社をわけましょうということです。

 

神仏分離令により、鶴岡八幡宮は神社と寺を切り離されます。

仏像や仏具などは、すべて処分されたそうです。

そして「鶴岡八幡宮寺」と呼ばれていた名称も「鶴岡八幡宮」に変わります。

 

誰もが耳にする歴史上の人物が、勝利のご利益にあやかろうと大切にしていた鶴岡八幡宮。

それだけの大物を輩出してきた八幡宮ですからお参りにいきたくなりますね。

 

歴史を知ると、さらに勝利のご利益にあやかりたくなります。

次は、勝利のご利益にあやかるため、歴史上有名な人物たちが信仰していた鶴岡八幡宮の神様について紹介しましょう。

鶴岡八幡宮に祀られている神様(御祭神)

鶴岡八幡宮には、応神天皇(おうじんてんのう)、神功皇后(じんぐうこうごう)、比売神(ひめがみ)の3人の神様が祀られています。

 

天皇は死後、神様になるという神道にちなんで応神天皇は亡くなった後、八幡神という神様になります。

 

武家の守護神である八幡神をあがめることで、武家社会に発展するほどの力をもった神様たち。一体どのような神様なのか、紹介していきましょう。

 

 

鶴岡八幡宮の神様①応神天皇

応神天皇とは亡くなったあとに贈られた名前で、生前は、誉田別命(ほんだわけのみこと)です。

第15代天皇であり、歴史上、実在した最初の天皇ともいわれています。

鶴岡八幡宮の神様②神功皇后

応神天皇のお母さんです。お腹の中に応神天皇を身ごもっている状態で、戦に行って勝利したことから「胎中天皇」とも呼ばれています。

妊婦さんが戦に行って、戦っているという状況なわけですから、なかなか想像できないですよね。

 

しかし、それだけ強い神様がいるということなので、ご利益にあやかればきっと元気な赤ちゃんが生まれてくるでしょう。

鶴岡八幡宮の神様③比売神

比売神とは、神社の主神の妻や娘などをいいます。

そのため、神様の名前ではなく、応神天皇とかかわりが深い女神のことです。

鶴岡八幡宮は、他にもさまざまなご利益があるパワースポットが満載です!

次は、鶴岡八幡宮の見どころを紹介しましょう。

鶴岡八幡宮の見どころ

鶴岡八幡宮には、見どころがたくさんあります。なぜなら、鶴岡八幡宮のあちこちにパワースポットがあり、その由来を知ることでさらにご利益にあやかりたいと思うからです。

では、鶴岡八幡宮のとくにオススメする見どころを2つ紹介しましょう。

 

鶴岡八幡宮の見どころ①政子石

 

政子石は、姫石という別名があります。政子石は、縁結び効果が高く夫婦円満になりたいなら、ぜひこの石のご利益にあやかるべし!

 

政子石は、頼朝の妻である北条政子(ほうじょうまさこ)との仲睦まじいエピソードが由来となっています。

 

頼朝と政子は、立場上結ばれる関係ではなかったのです。

しかし、政子は住んでいた屋敷を飛び出し、山や峠を超えて愛する頼朝に会いに行きました。

 

そして、2人はめでたく結ばれます。政子の出産のときに、頼朝が安産祈願したといわれる石が「政子石」です。

 

そんなおしどり夫婦として有名な、頼朝と政子の物語が由来といわれています。

鶴岡八幡宮の見どころ②舞殿

 

鶴岡八幡宮は、縁結びのご利益もあります。

なぜなら、静御前(しずかごぜん)が源義経(みなもとよしつね)を想いながら、舞殿で舞を披露したといわれているからです。

 

静御前と義経は京都で出会い、すぐに惹かれ合い恋人同士になりました。

しかし、義経は兄である頼朝と対立してしまい京都を離れ、九州へ向かったのです。

 

静御前も一緒に向かっていましたが、嵐のせいで船が岸へ戻されてしまい、九州へ行けなくなってしまいます。

静御前と義経は吉野で別れ、静御前は京都へ戻ったのです。

 

その後、頼朝の命令により静御前は鎌倉へ連れて行かれます。

そこで頼朝は、日本一の白拍子といわれる静御前に舞を披露するように命じます。ちなみに白拍子とは、歌や舞をする芸人のことです。

 

頼朝に命じられた静御前は舞殿で、義経を想いながら歌や舞を披露すると、その舞を見た頼朝は大激怒します。

 

頼朝と敵対している義経のことを想って、歌や舞を披露しているわけですから、頼朝は怒ってしまいますよね。

 

しかし、頼朝の妻である北条政子が「私が静御前と同じ立場でも、あのように披露します」といったため、静御前の命は助かったのです。

 

北条政子も頼朝をとても愛しているため、静御前の気持ちがわかってしまったのでしょう。

女にしかわからないことがある、ということですね。

 

鶴岡八幡宮には、他にも見どころがたくさんあるのでぜひ訪れ際は、たくさんのパワーをもらってください。次は、鶴岡八幡宮のご利益について紹介しましょう。

 

鶴岡八幡宮のご利益

鶴岡八幡宮の神様には、勝負のご利益があります。

 

なぜなら、鶴岡八幡宮に祀られている応神天皇は弓の神や武運の神、戦勝の神として源氏のゆかりある神様となり(これを氏神という)鎌倉幕府の守護神になったとされ、以後も、さまざまな武士たちから信仰されているためです。

 

 

ほかにも源頼朝と政子の仲睦まじさから「夫婦円満」「恋愛成就」などのご利益もあります。

 

また、鶴岡八幡宮は、お腹の中に応神天皇を身ごもっている状態で、戦に行って勝利したことから安産のご利益もあるともいわれています。

 

鶴岡八幡宮にいる神様のおかげで、勝負運や安産などのご利益があることがわかりますね。

 

まとめ

鶴岡八幡宮は、源頼義からはじまり、さまざまな歴史上の人物が戦の必勝祈願のために訪れたとされる場所です。

 

勝負の神様がいることもあり、大切な試合前に必勝祈願に訪れるのもよいでしょう。

 

勝負運の他に恋愛運や安産など、静御前や北条政子の愛がたくさんつまったパワースポットでもあります。

 

ぜひ一度、鶴岡八幡宮を訪れご利益にあやかってください。帰りに鳩サブレーを買うこともお忘れなく!

 

鶴岡八幡宮のデータ

鶴岡八幡宮の創建年

1063年

鶴岡八幡宮のご祭神

応神天皇、神功皇后、比売神

鶴岡八幡宮の住所

〒248-8588 神奈川県鎌倉市雪ノ下2丁目1-31

鶴岡八幡宮の電話番号

0467-22-0315

鶴岡八幡宮へのアクセス

電車:JR横須賀線「JR鎌倉駅」東口から徒歩10分

   江ノ島電鉄「江ノ島鎌倉駅」から徒歩10分

   バス:江ノ電バス「鎌倉八幡宮バス停」

        京急バス「八幡宮バス停」

鶴岡八幡宮の駐車場

鶴岡八幡宮参拝駐車場「第1駐車場」40台

鶴岡八幡宮参拝駐車場「第2駐車場」50台

鶴岡八幡宮の定番おみやげ