神様や仏様にするお供えですが、神道と仏教では呼び方が違うのを知っていますか?
仏教では「香り・花・ろうそくの明かり・水・飲食(おんじき)」が供えられ『五供(ごくう)』と呼ばれるものに対して、神道では「米・塩・水」などが代表的なお供えものを『神饌(しんせん)』と呼びます。ふりがなふらないと読めないですね。。
宗教によって、お供えものが違うんですね。
そして神様にお供えする神饌には種類やルールがあるんです。
お供えマスターになるために、重要な点をおさえておきましょう!
お供えゲットだぜ!!
お供えの目的
お供えの目的は食べ物を得ることができたことを神に感謝して神に供えた食べ物がこれからもたくさん手に入れられるように、と神に祈ることが目的です。
また神様にお供えをした神饌(しんせん)をお祭りが終わった後に祭りの参加者や奉仕した人に振る舞われ、皆で共に食べることも目的です。この行事をむずかしい言葉で「直会(なおらい)」といいます。
直会(なおらい)の目的
ほとんどの直会はお神酒をいただくだけの簡単な行為をすることが多いのですが、とても重要な神事となります。なぜかと言うと神様へのお供えを神様と一緒に飲んだり食べたりすることで、「神と人」また「人と人」を結びつけることと考えられているからです。
また神様に供えたものを飲食することでその神秘的なパワーを体内に取り入れることができて病気や怪我にならないよう自分の魂も新たな活力を得られると信じられているのです。
お供え物の種類
神社でのお供えにあたる神饌(しんせん)は大きく2つに分けられます。
神様も人間と一緒で生で食べたり、焼いて食べたりすることが好きなようです。
生饌(せいせん)・・・生のまま供えられるもの
熟饌(じゅくせん)・・・調理したものをお供えするもの
古くは神様がその場ですぐに食べられるように、調理された熟饌が一般的でした。
しかし明治時代に「神饌は生饌に統一していこう!」というルール変更があったので、今は生のままお供えする生饌が一般的です。
なにをお供えしたらいいの?
「生のままお供えをする生饌が一般的なのは分かった。具体的には何をお供えしたらいいの?おにぎりとかお団子?」
いえいえ、とんでもない。
あくまで神様に食べてもらうものなのでルールがいくつかあるんです。
お供え物ランキング
神饌は種類によってランクが決まっています。
1位・・・米
2位・・・酒
3位・・・餅
4位・・・魚
5位・・・鶏卵
6位・・・海菜(ワカメや昆布など)
7位・・・野菜
8位・・・果物
9位・・・菓子
10位・・・塩
11位・・・水
「わぁ・・・たくさんある・・・」
と思うかもしれませんが、全てを用意する必要はありません。
用意したものを決まりに従って並べればいいんです。
ただし神道には八百万の神々がいるので、神様によって好き嫌いがあります。
神社の伝統などでルールが異なることもあるのでお気をつけください。
続いてお供えの並べ方についてご説明します。
お供え物の並べ方
神饌は三方(さんぼう)という台などにのせてお供えします。
三方の数が奇数か偶数によって並べる順番が異なりますが、複雑になるので今回は基本形をマスターすることにしましょう。
ポイントは神様が召し上がりやすい向きで並べることです。
神饌の基本は「米・塩・水」の3種類。
それではレッツお供え!
手順①・・・お米を真ん中に置く。
手順②・・・塩を向かって右に置く。
手順③・・・水を向かって左に置く。
神様側から見た場合、右手で水を飲んで、左手で塩をなめて、真ん中にご飯があればOKです。
お供え物まとめ
神饌の基本はマスターできましたか?
神社に歴史があるように、神饌にも歴史があります。
海の食べ物と山の食べ物の並べ方、魚の置き方など細かいルールはまだまだあるので、全部覚えるのはとっても大変。
お供えマスターになるまでは、お供えの配置などの形式にこだわるよりも、いかに気持ちを込めてお供えするを大切にしましょうね。