神社のキホン

神社とは、神道とは?古事記誕生までの歴史をわかりやすく解説

さぁ神社のキホンを知って、神社を楽しんでいきましょう!

普段なんとなく訪問していた神社がどういう場所なのか、神社の根本となる神道の歴史、神様の物語を書き残した「古事記」という書物、これらが神社というものがどういう場所なのか、その歴史をしるなかで重要なキーポイントとなっていきます。

・神社とは

・神道とは

・古事記

この3つの深~い関係について今回はざっくりと紹介していきたいと思います。

これを知ることで我々の先祖がどうやって神社を育んできたのかが見えてきます。

ぜひ最後までお読みください。

神社とは?

 

神社はじめの一歩!神社ってなんのためにあるの?ってことからわかりやすく解説していきたいと思います。

 

まずは結論から!おかたい言い方になってしまいますが神社は「神道(しんとう)」という宗教施設です。“宗教施設”って言うとちょっと難しく考えてしまいますが、まぁ「神さまに祈りをささげる場所」って感じです。これならイメージできますかね。

 

では「神道」ってどんな宗教?ということなのですが、“シントー?”ここはイマイチピンと来ない人も多いかもしれません。

 

では次に神道とはについて解説していきましょう!

 

神道とは?

神道とは?ということについて考えてみましょう。

結論としては「自然のいたるところにある神を感じ崇拝する宗教」です。

 

詳しく解説していきますね。

 

神道の原型がうまれたのは古墳時代。

起源は縄文時代までさかのぼるともいわれます。

 

狩りや木の実を集める生活の中で出会う自然現象。

 

山でっかい!雷すげぇ!!自然こえぇぇ

 

という原始的な感情から、大昔の日本人は自然や暮らしの中にある、さまざまなモノに神様が宿ると考えるようになりました。

 

ちょっとむずかしい専門的な言葉で言うとアミニズム(土着の精霊、自然信仰)と言います。アニミズムとは人間、動植物、無生物などすべてのものに霊魂が宿るという考え方。そうして自然や衣食住などを司る、ありとあらゆる神様(八百万の神)が生まれてきました。

 

神道の考え方に「敬神崇祖(けいしんすうそ)」という言葉があります。またまたむずかしい言葉ですが、かんたんに言うと「神々をリスペクト(尊敬)して、先祖を大切にする」という意味です。

大自然や祖先やヒーローたちを神様として祀って感謝の念を捧げることが神道の原形です。

 

神道の歴史・古事記誕生まで

さて神道がどのような宗教かなんとなくわかったところで歴史について解説していきたいと思います。

上で紹介したように「自然の神々をリスペクト(尊敬)して、先祖を大切にする」という原始的な考え方が縄文時代から根付いていました。

古墳時代~仏教伝来まで

狩猟時代が終わり、お米を育てはじめて、国ができあがってきた古墳時代。

 

神道にとって、とても重要な出来事がおこります。

 

それが『仏教の伝来』です。

 

海の向こうからやってきた仏教は、日本に古くからある神道とは全くちがう最先端の宗教。

 

古墳時代にとても偉かった蘇我(そが)さんが「オレ、仏教はじめるわ」と言ったことから大ブームがおこります。

 

神道側は今までは1つしか宗教がなかったので、のほほんとしていましたが、新しい価値観が入ってきたことで「神道とはなんぞや?」「神道をちゃんと定義しないとなんかやべぇぞ」と考える必要性がでてきました。

古事記の誕生は神道の誕生!?

そして「なんでもかんでもブームに乗るのはよくない!」と立ち上がったのが物部(もののべ)さん。

 

ここから蘇我一族と物部一族を中心とした神道vs仏教の争いが巻き起こります。

 

この争いは622年、蘇我入鹿(そがのいるか)が暗殺されたことで決着を向かえ、父親の蘇我蝦夷(そがのえみし)は自宅に火をつけ自害しました。

 

 

時はながれ712年。

 

天武天皇が「そういや蘇我蝦夷がめっちゃ大切な本燃やしちゃったよね。このままじゃ国の歴史が失われちゃうから、新しい歴史書(国史)をつくろうよ。」といって出来たのが『古事記』なのです。

 

(え?どこが神道と関係があるの!?)

 

その答えはこの本の中にあります。

古来の宗教(神道)と新しく入ってきた仏教を区別させるため

古事記の中ではじめて『神道』という言葉が使われたのです!

 

こうして古事記のなかで神道が明確に区分されることとなり言葉としての神道が誕生することとなりました。

 

まとめ

最後におさらい問題!

日本に古くから伝わる宗教といえば『神道』

日本で一番古い書物といえば『古事記』

 

さて、どちらの歴史が古いでしょう!?

 

もうわかりましたね、答えは、ぶっちぎりで『神道』です!

 

神道の原型がうまれたのは古墳時代。(約300年~600年)

古事記が書かれたのが奈良時代の712年。100年以上も歴史の差があるということになります。

 

歴史をさかのぼり『神道』という言葉を使って説明していましたが、なんと古事記以前の時代には神道という言葉は存在しませんでした。

仏教もキリスト教も入ってこなかった日本にとってメジャーな宗教が1つしかなかったので、ほかと区別する必要がなかったのでしょう。

しかし外国から仏教という新しい価値観が入ってきたことで、日本人が古くから信じていた宗教を見直す必要がでてきたのです。

 

そして天武天皇の「日本の歴史を新しくつくる!」というプロジェクトの中で、海の向こうからやってきた仏教と区別するために神道という言葉がはじめて使われました。

100年以上歴史の差があっても切ってもきれない、恋人のような深~い関係の理由は古事記がなければ神道という言葉がなかったからなんですね。

今回は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

ではまた!