お祭り

日本のお祭りや花火大会の歴史。「祭り」に込められた意味とは?

君がいた夏は遠い夢の中~♫

 

「お祭り」と聞くと、妙にワクワクしてしまうのは私だけではないハズ!

屋台の焼きそばとかお好み焼きって妙においしかったりするんですよね。

好きな人を誘ったり、友達と行ったり、誰と行っても楽しめるのがお祭りの魅力。

でも、みなさんがよく行くお祭りってなんのために行われているのか意識したことありますか?そもそも日本のお祭りの本来の目的が何か知ってますか?

 

そりゃあ、好きな人と距離を縮めることが目的かもしれませんが、実はお祭りには深~ぃそしてとても神聖な目的がそこにあるのです。

 

楽しむためのお祭りではなく、本来のお祭りの目的や歴史は忘れがち。

この記事では、お祭りが始まった歴史や魅力を存分にご紹介します!

お祭りをもっと楽しめること間違いありません。

 

もしかしたら、ここで書いてあることを好きな人に話すことでステキ!とさらに距離を縮めることができるかもしれませんよ?

 

お祭りとは?日本のお祭りの基本を紹介

まずは結論から。日本のお祭りとは、「神様に感謝すること」が本来の目的です。

しかしこの「祭り」という言葉にはさまざまな意味が込められています。

祭りの目的・語源

・祀る(まつる)

「祀る(まつる)」つまり、神様にありがとうと感謝をして祈ったり、神様をあがめるために儀式をしたりすることから来ているという意味。

 

・奉る(たてまつる)

「奉る(たてまつる)」という意味もあります。この「奉る(たてまつる)」という言葉は神に対して、食事やお酒をささげること。たてまつった後はそれをおろしてみんなで一緒に食べたり飲んだりすることで「神と人」「人と人」が結ばれますこのことをちょっと専門的な言い方で直会(なおらい)と言います。

 

・待つ(まつ)

神が訪れることを待つこと。神様からのメッセージを待ち、今後を占うこと。

昔の天皇はこのメッセージ(神託)で政治を行っていました。卑弥呼とかのイメージがあるかもしれませんね。

 

・まつろう

人間が持たない神の力に服従して、奉仕をして、供物を捧げおもてなしをすること。

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単なる「祭り」という言葉にもこれだけの意味が込められていたんですね。

このような説明の一方で、「祭」には、日常的なわたしたちの意識を無の状態、つまり非日常にして、そこに神様の力を取り込んで、心と身体ともに別の新しい人間に生まれ変わるという目的もあります。

 

そうして祭に参加して生まれ変わった人が日常に戻ると、新たに得られた力で周囲にもよい影響を与えるとされています。お祭りに参加をすることでわたしたちの身体にも神を宿すことができる、ということですね。

 

そう考えるとお祭りに参加することも神聖なことでとてもありがたいことに思えてきますね。

日本の四季にあわせたさまざまなお祭り

 

日本には季節ごとに、さまざまなお祭りがあります。例えば、春は田植えの季節ということから、農作物が豊かに実ることを願う春祭り。収穫の時期である秋には、農作物が豊かに実ったことに感謝する秋祭り。

 

夏は伝染病が流行り、これを神様の祟りと考えた人々は、お祭りで伝染病を追い払い、災いが振りかからないよう願いを込めて祈ったのです。他にも夏は、台風が来ないことを祈ったり、稲を食い荒らす害虫を追い払ったりするためのお祭りなど多くあります。

 

 

そして、冬には新しい年を迎えるため、けがれを落とすお祭りを行います。裸祭りや火祭りが代表的なお祭りです。

 

日本では季節ごとに、さまざまなお祭りを行いますが、どのお祭りにも生きるための願いを込めて、人々によって守り継がれているのです。

 

また、日本では神様と関係のないお祭りもあります。季節に感謝する雪祭りや春祭り、イースターなど外国が発祥のお祭りなどもあり、どれも人と人を繋ぐためには欠かせないものです。

 

神様に感謝することが、本来の目的であるお祭りですが、お祭りの始まりは、神話時代までさかのぼります。次は、日本の祭りの歴史についてご紹介しましょう。

日本の祭りの歴史を紹介

wikipedia

日本のお祭りの始まりは、神話時代までさかのぼります。なぜなら「天の岩戸隠れ」と言う有名な神話が、日本のお祭りの始まりと言われているからです。

 

「天の岩戸隠れ」とは、太陽の神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、いたずら好きの弟、須佐之男命(すさのおのみこと)のいたずらに怒ってしまい、天の岩戸に隠れてしまいます。

 

太陽の神である天照大御神が隠れてしまったことから、世界は暗闇に包まれ、食べ物が育たなくなったり、病気になったりとさまざまな災害が起こってしまうのです。

 

天照大御神に天の岩戸から出てきてもらうため、踊りの名人である天宇受賣命(あめのうずめのみこと)が踊り始め、それを見た他の神様たちが手を叩いたり、笑ったり、しまいには歌を歌って一緒に楽しみます。

隠れていた天照大御神は、賑やかな外が気になり天の岩戸から出てきたのです。そして、世界は再び太陽を取り戻すことができました。それから神社や寺院では、行事としてお祭りが始まったのです。

 

賑やかな外が気になって天の岩戸から出てきたなんて、神様も楽しいことが大好きだったのですね。

 

それ以降、お祭りの歴史は続きます。古代では豊作や平和を願い、災いが訪れれば、それを振り払うためにお祭りは行われていたのです。

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平安時代には、お祭りのときに神様が町をまわるために乗る神輿(みこし)が登場しました。輿とは「乗る」を意味し、文字通り神様の乗り物として「神輿」と名づけられました。

 

江戸時代には、お祭りは人の心を楽しませるものに変わり、神輿や花火といった派手な演出など大衆文化となったのです。しかし、明治時代には「神仏分離令」により、お祭りは禁止されてしまいます。

 

そして、戦後日本のお祭りを復興させようとする動きが盛んになり、再びお祭りが行われるようになったのです。

 

お祭りの歴史も神を敬うものから、神様にありがとうと感謝して願うもの、そして人の心を楽しませるものへと変わっていき、地域によってさまざまなお祭りが行われるようになります。

 

お祭りと言えば「花火」をイメージする人も多いのではないでしょうか。次は、花火の始まりについてご紹介していきましょう。

 

お祭りの醍醐味である花火の由来をご紹介

 

花火とは、神聖な火の力で亡くなった人の魂を鎮めることを願うためのものです。なぜなら、江戸時代にコレラと言う伝染病が大流行し、多くの人が亡くなりました。亡くなった人々の冥福を祈り、タチの悪い病を追い払う願いを込めて、隅田川で行われた「水神祭」ではじめて花火が打ち上げられたことがきっかけと言われているためです。

 

当時の花火は狼煙(のろし)のような花火だったそうですが、人々にとってはとても珍しいものでした。

花火の掛け声「たまや」「かぎや」の意味

打ち上げ花火を見る時「たまやー」「かぎやー」という、掛け声を聞いたことはありませんか。

江戸時代初期の花火大会で「鍵屋」と「玉屋」という花火屋が花火を作っていたそうです。良かった方の花火を称えるため、お店の名前を呼んでいた習慣と言われています。

「たまやー」「かぎやー」とは、お店の名前だったことに驚きです。古くからの習慣がなおも続き、現代でも打ち上げ花火があがるときに「たまやー」「かぎやー」と言う声が聞こえるのですね。

 

 

日本で初めて花火を見たのは徳川家康だった?!

ちなみに、日本で初めて花火を見た人物は、江戸幕府を開いた徳川家康と言われています。1613年にイギリスからの使者が、徳川家康のもとを訪れた際、花火を見せたそうです。

花火の歴史も、奥が深いですね。次は、日本で古くから続く有名な三大祭りをご紹介しましょう。

 

日本の三大祭りを紹介

日本で古くから続く有名な三大祭りとして、京都の「祇園祭」大阪の「天神祭」そして、東京の「神田祭」があります。順番にどのようなお祭りかご紹介しましょう。

 

日本の三大祭りその①京都・祇園祭

まずは869年の清和天皇の時代から続いている、京都の祇園祭です。7月1日~7月31日までの1ヶ月間行われる、大規模なお祭りの祇園祭。

祇園祭は、京都で伝染病が流行っていたことから始まります。人々は、伝染病の原因は祟りであると考え、神仏に祈りをささげて祟りを鎮めるために「御霊会(ごりょうえ」が行われたのです。そのため、869年に行われた「祇園御霊会」が始まりであると考えられています。

祇園祭の見どころと言えば「山鉾巡行」です。毎年7月17日に行われ、数々の「山」や「鉾」と呼ばれる山車(だし)が、京都をおしとやかに気品良く歩きます。

 

日本の三大祭りその②大阪・天神祭

次は、平安時代中期から続いている、大阪の天神祭です。天神祭は7月24日、25日の2日間、開かれます。

 

天神祭は、菅原道真の霊を鎮めるために行った祭りと言われています。951年に大阪天満宮社頭の浜から神鉾を流し、辿り着いた先を斎場と定めて、神様をお迎えする鉾流神事が始まりました。ちなみに、社頭とは神社の前のことを言い、斎場は祭りを行う場所を言います。

 

鉾流神事は、鉾に託して穢れを清めるとともに、神様のお出ましを祝うために行われたと言われています。

天神祭の見どころは、船渡御です。100隻もの船が大川へ漕ぎだし、多くの船が行き交う中、奉納花火と言われる約5000発もの花火が上がります。5000発もの花火と、100隻の船についているかがり火が描き出す光景が幻想的です。

 

日本の三大祭りその③東京・神田祭

次は神田祭です。神田祭は、歴史あるお祭りと言われていますが、始まりについて記録文書がほとんど残っていません。徳川家康が他の武将との戦の前に必ず、家来に戦の勝利を祈らせたことから「天下祭」とも呼ばれています。

神田祭の見どころは、平安時代の衣装を着た人々の行列の「神幸祭(しんこうさい)」です。昔の衣装を着た人たちが、お神輿とともに現代の街中を歩く姿は不思議な光景ですよ。

まとめ

お祭りの歴史は、神話から始まります。隠れていた天照大御神が、賑やかな外が気になった事から始まったと言われているお祭り。

お祭りの歴史も神を敬うものから、神様にありがとうと感謝して願うもの、そして人の心を楽しませるものと変わっていきましたが、どのお祭りも生きるための祈りを込めて、代々受け継がれているのです。

日本には、さまざまなお祭りがあります。それぞれの個性あるお祭りの歴史を感じながら、ぜひ楽しんでください。