みなさんは「八百万(やおよろず)」の神様って聞いたことありますか?
聞いたことある人も、八百万の神様ってそもそも八百万という名前の神様だと思っていませんか?
実は「八百万」は神様の名前だったり数だったりはしないのです。
え? 違うの?
そうです。違うのです!
この記事ではそもそも八百万ってどういう意味なの?
八百万の神様ってなんの神様のことなの?
そんな疑問を深掘っていきたいと思います!
それではまず、「八百万」の意味から詳しくお伝えしましょう。
「八百(やお)」とは数がとても多いこと
実際八百の数があるということではなくて、それくらい「数が多い」という意味になるんです。
「八百屋(やおや)」ってありますよね。あれももともとたくさんの野菜を売っているという意味から来てます。
つまりそれだけのたくさんの神様がいるということを表しています。
ちなみに仏教の世界では「千」という数字が神道の「八百」と同じ意味をあらわします。
有名な仏像で千手観音(せんじゅかんのん)って聞いたことがあるかもしれません。実際には千本の手があるということよりも、「数がたくさん多い」ということを意味しています。
※大阪の葛井寺だったり、奈良の唐招提寺にはほんとうに千本の手がある千手観音がいてかなり圧倒されますので、興味あるひとはぜひいってみてください!(仏像の写真はこちらで確認できます)
どんな数が多い願いでも俺にまかせとけ!ってことですね。
「万(よろず)」とはさまざまであるという意味
「万」によって、たくさんなだけではなく、いろいろな種類の神様がいるという意味になります。例えば木の神様もいれば川の神様もいて、山の神様もいれば滝の神様も……と、きりがないくらいのいろいろな神様がいます。
はては厠(トイレ)の神様や台所の神様までいるのですよ。ここまでいくとわけがわからない気もしますが、私たちの祖先はあらゆるモノ・コトなどそんなところにまで神様を感じてたんですね。
なぜそんなにたくさん神様がいるの?
日本では古くから森羅万象(しんらばんしょう)すべてのものに神が宿る、という考え方がありました。
自然の美しさや厳しさに囲まれて生活してきた日本人に取って自然はまさに神様そのものに感じられたのでしょう。
木や花など命のあるものだけではなく岩や石、鉱物などもその対象となりました。
そんなものにまで神様を感じるのですから、やたら神様が多くなるのもわかりますね。
やがて人々はその神を感じる場所に、神社を建てて、うやまって祀るようになりました。
そしてそれは時代とともに自然物だけではなく人間の営みに関わる生活や商売や学問などにも広がっていったのです。
【まとめ】八百万の神様ってたくさんのいろいろな神様のことだったんだ!
どうでしたか?
八百万の神様のことが少しはわかってもらえたでしょうか?
要するにとんでもない種類の神、どれだけいるかわからないよ!という感じで、たくさんいる神様のことをトータルで「八百万の神様」と呼ぶようになったんですね。
それでいいのかって感じですが、なんだか人間の神様への親しみを感じてほっこりしませんか。
普段なにげなく使っていたり聞いていたりしていたけど、八百万にそんな意味があるなんてはじめて知った!という方もいるでしょうね。
わたしたち日本人の身近には、実はさまざまな神様がいて、私たちの生活に深く関わっているんですよ。
どうぞ、少しでも神様のことを知って、親しみを感じてみてくださいね。
このサイトではそんな八百万の神々を紹介しています。