神社のキホン

【3分でわかる鳥居とは?】鳥居の意味、種類、起源、由来を知ろう!

みなさん、こんにちは。

いつもカルカルを読んでくださり、ありがとうございます!

いきなり、神社についてちょっとクイズです。

「神社を応援(おうえん)する飲み物はなんでしょう?」

なんだろう?

答えは・・ジンジャーエール! 神社にエールを送る。

じゃ、神社で鳥がいるところは?

わかった!鳥居!

そうです!鳥が居ると書いて、鳥居ですよね。

 

なんで鳥居っていうのかな?鳥居ってどんな意味があるんだろう?

と思ったことはありませんか。

 

今回は「鳥居」についてご紹介しますね。

鳥居って、ちゃんと役割もあるし、いろいろな種類があるんですよ。

【鳥居の意味】鳥居ってなに?役割は?

鳥居って、神社のどこにありますか。

みなさんが神社に行った時のことをちょっと思い出してみてください。

 

そう、入り口の方ですよね。

 

鳥居はみなさんが住む人間の世界と神様のいらっしゃる世界の境(さかい)に建(た)てられています。「ここからは神域(しんいき)です」ということを表す門のような役割があるんです。

神域とは神様がいらっしゃるところという意味です。

 

神社をお参りするときは、鳥居の前でぜひ、一礼(いちれい)しましょうね。

一般的に神社に鳥居は一つですが、たくさんの鳥居があるところもあります。

 

たとえば鳥居が三つある場合は、入り口に近いところを「一の鳥居」、つぎを「二の鳥居」、本殿(ほんでん)に近いところを「三の鳥居」といいます。

 

本殿(ほんでん)とは神様がいらっしゃる神社の建物のことです。

 

鳥居をくぐりながら、だんだん神様のいらっしゃるところに近づいていく感じで、ちょっとドキドキしたり、わくわくしますね。

「鳥居と山門」お寺との違い

神社の入り口が鳥居ならば、お寺の入り口は?

そう「山門(さんもん)」です。

お寺の山門には「阿吽(あうん)の呼吸」でおなじみの仁王像(金剛力士像)がまつられています。

神社とお寺の違いがよくわからない時はぜひ鳥居があるかないかを探してみてください。

鳥居があれば神社です。

(たまにお寺と神社の敷地が同じ場所にあるため鳥居があるケースもありますが、、)

【失敗しないために】日本人が知っておくべきお寺と神社の違いこんにちは!カルカルです。 お寺や神社が好きな私がお寺にいったらめちゃくちゃ出くわす光景! それがおさいせん箱の前で、手をたたいてお...

でも、どうして鳥居はできたの?どうして鳥居という名前なの?と思う方も多いでしょう。

ちょっと予想してみてね。やっぱり、昔、神社に鳥がいたから鳥居なんじゃない?

さあ、どうでしょうか?

【鳥居の由来、起源】鳥居はなぜできたの?名前の由来は?

 

なぜ鳥居はできたのか、どうして鳥居という名前がついたのでしょうか?

 

答えは・・残念ながら、はっきりわかっていないんです。

 

さまざまな説がありますが、インドの仏教のお寺の「トーラナ」とよばれる建築からきた、なんていう説もあります。見てみると、たしかに、にてるんですよ。

 

 

でも、古事記(こじき)に登場する天照大神(あまてらすおおみかみ)のエピソードがよく知られています。

 

天照大神が天岩屋戸(あまのいわと)にお隠(かく)れになったときに、戸を開(ひら)かせるために神様たちが鳥を木にとまらせて鳴かせたというお話。そして、このとき、鳥がとまっていた木が鳥居のはじまり、というものです。

 

鳥居という名前は「神様のお使いである鳥がとまる場所だから」、

人々が“通(とおり)り入(い)る”から」などといわれています。

 

鳥がいたから鳥居というのは、そうかもしれない???ということになりますね。

 

つぎに、鳥居の形を思い出してみてください。

鳥居の部分には名前があるので、ご紹介しますね。

 

鳥居の部分の名前・鳥居の構造や材料

 

鳥居は基本的に二本の柱(はしら)と二本の横木(よこぎ)でできています。

柱(はしら)はタテに使われている木、二本の横木(よこぎ)ヨコに使われている木のこと。

上にある横木を「笠木(かさぎ)」(笠木の下に島木を置くこともある)、下にある横木を「貫(ぬき)」といいます。

 

材質(ざいしつ)は、古くは檜(ひのき)や杉(すぎ)などの木でしたが、時代とともに石、銅(どう)、コンクリートなども使われました。

 

鳥居は基本的にこんなつくりなので、どれも同じような感じがするかもしれません。

でも、実はよく見てみると、違うんですよ~。

さあ、いろいろ見ていきましょう!

 

【鳥居の種類】種類はたくさん!大きく分けて神明鳥居と明神鳥居

鳥居にはさまざまな種類や形があって、材質もいろいろあります。

一説によると、60以上もの鳥居の種類があるとか。

 

でも、大きく2種類にわけることができるんです。

それが、「神明(しんめい)鳥居」と「明神(みょうじん)鳥居」です。

特徴(とくちょう)を簡単にまとめてみると・・

神明鳥居歴史的に古いタイプ、シンプル、直線(ちょくせん)的。

 

明神鳥居:歴史的に後から出てきたタイプ、装飾(そうしょく)的(かざりがあるということです)、曲線(きょくせん)的、全国的に多い。

さらに見ていきましょう。

 

神明(しんめい)鳥居の種類

神明鳥居は歴史的に古いタイプの鳥居です。

2本の柱の上にまっすぐな木材をのせ、さらに強くするために柱と柱の間にもう一本木をわたしたものです。貫とよばれる横の木が柱から飛び出さず、とてもシンプルな形が特徴です。

伊勢(いせ)鳥居

名前のとおり、伊勢神宮(いせじんぐう)で見られることから「伊勢鳥居」とよびます。

笠木(かさぎ)が五角形というのが特徴(とくちょう)です。

 

伊勢神宮(いせじんぐう)<三重県>

靖国(やすくに)鳥居

靖国(やすくに)神社の鳥居に見られることから、「靖国鳥居」といいます。

貫(ぬき)が四角形で、柱の外をつき出ていないのが特徴(とくちょう)です。

靖国神社靖国(やすくに)神社 <東京都>

 

黒木(くろきの)鳥居

木の皮(かわ)がついたままの丸太材(まるたざい)を使って組み合わされた鳥居です。最も素朴(そぼく)で原始的(げんしてき)な鳥居です。

全国で数が少ないとされています。

 

野々宮神社の鳥居野々宮神社(ののみやじんじゃ)<京都府>

 

鹿島(かしま)鳥居

名前のとおり、鹿島神宮(かしまじんぐう)のものが代表的です。

円柱の上に円形の笠木(かさぎ)を使っています。

鹿島神宮の鳥居鹿島神宮(かしまじんぐう)<茨城県>

 

明神(みょうじん)鳥居の種類

明神(みょうじん)鳥居は、2本の柱の上にのった横柱の両端が上に向かって反(そ)っているのが特徴です。

 

仏教の建築が豪華(ごうか)になるのにつれて、鳥居も神明(しんめい)鳥居から明神(みょうじん)鳥居へと変わっていきました。

 

春日(かすが)鳥居

名前のとおり、奈良の春日大社などで見られることから「春日鳥居」といいます。

 

柱が太く、笠木(かさぎ)は直線です。端(はし)をまっすぐに切ってあります。

 

春日大社の鳥居春日大社(かすがたいしゃ)<奈良県>

 

台輪(だいわ)鳥居

稲荷系神社によく見られます。島木と柱の間に「台輪(だいわ)」と呼ばれる輪がついていることから「台輪鳥居」とよばれています。

伏見稲荷の鳥居伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)<京都府>

 

ちなみに伏見稲荷大社には鳥居がた~くさんありますが、全部がこの台輪鳥居ではないので、気をつけてね。ちなみに、鳥居の数え方は1基(き)、2基・・と数えます。

ぜひ、この神社へ行って、何基あるか、数えてきてね~。

 

八幡(はちまん)鳥居

名前のとおり、八幡(はちまん)神社で見られる鳥居です。

笠木(かさぎ)がそり上がり、柱の上部に黒い台輪(だいわ)がついているのが特徴。

 

宇佐神宮(うさじんぐう)<大分県>

 

宇佐神宮(うさじんぐう)は八幡(はちまん)神社の総本宮(そうほんぐう)です。

神社の総本宮(そうほんぐう)とは一番中心になる神社のことです。

 

両部(りょうぶ)鳥居

台輪(だいわ)鳥居の両方の柱に「控柱(ひかえばしら)」と呼ばれる補助がついているところが最大の特徴です。鳥居全体が安定しています。

あの海の上にある「厳島神社」の大鳥居が有名です。

 

厳島(いつくしま)神社<広島県>

 

三輪(みわ)鳥居

明神(みょうじん)鳥居の左右に小さい鳥居のような入り口をつけた鳥居です。

それぞれの入り口に扉(とびら)がつけてあります。

 

大神(おおみわ)神社 <奈良県>

 

日本最大の鳥居:熊野本宮大社

 

 

ここからは、特別編です。

 

日本最大の鳥居ってどこだと思いますか?

ちょっと、むずかしいですね。

ヒント、和歌山県の方は知っているかも。

 

日本最大の鳥居は・・

 

熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)でした!

コンクリート製で高さがなんと、33.9m!

 

熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)<和歌山県>

 

私も一度訪問したことがありますが、その迫力に「本当に神はいるのかもしれない…」って思った記憶があります。

 

建物だったら何階建てくらいだと思いますか?

1階が3~4mだそうですよ。すると・・?

 

そう、8階か9階建てぐらいの高さなんですよ!

すごいですね!平成11年に作られたものです。

 

こんなに大きいものまで!鳥居って本当にいろいろありますね。

 

長崎県・山王神社二の鳥居

 

かつて長崎市内で出会った鳥居がこちら。

なぜ片側だけになっているかわかりますでしょうか?

 

これは長崎県に第2次世界大戦時に落とされた原子爆弾によって吹き飛ばされ、半分になってしまった鳥居。

ここは爆心地からわずか800mほどの距離だったそうで、一の鳥居は完全に吹き飛ばされ、この二の鳥居も半分になってしまいました。原子爆弾の威力の壮絶さを物語っています。

 

悲惨な歴史の事実を今に伝え、平和の象徴としていつまでも残ってほしいです。

 

最後にまとめてみましょう。

 

まとめ

 

鳥居についてまとめてみると・・

  • 鳥居の役割:「ここからは神域(しんいき)です」ということを表している。
  • 鳥居の由来:どうしてできたのか、どうして鳥居という名前になったかは、はっきりはわからない。

 

  • 鳥居の種類:大きく2種類
  • 神明鳥居:歴史的に古いタイプ、シンプル、直線(ちょくせん)的
  • 明神鳥居:歴史的に後から出てきたタイプ、装飾(そうしょく)的(かざりがあるということです)、曲線(きょくせん)的、全国的に多い

こうやっていろいろ知ってから鳥居を見ると、今までと違って見えてくるかもしれません。

いや~、鳥居の世界もおもしろいですね。

神社に行ったときはぜひ、鳥居にも注目してみてくださいね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

狛犬とは?阿吽の口で神社に立つかわいい門番!意味や種類を解説神社といえば、どんなことを思い出しますか? 神様! 鳥居! そうそう!ほらほら、神社の入り口の右側と左側にあるのは・・。 仁...