古事記

古事記と日本書紀の違いをわかりやすく解説!時代や内容をまるわかり

『古事記』と『日本書紀』って知っていますか?

 

「ああ、あれね、社会の歴史で習ったような…。なんか日本の昔のことが書いてある話だけど、ぶっちゃけ言うとどう違うのかわからない。。」

 

という意見の方は意外と多い気がしています。

 

今回の記事ではそんな似ているようでちょっと違う「古事記と日本書紀」の世界についてわかりやすく解説していきたいと思います!

 

古事記と日本書紀の違いとは?

まず結論から述べたいと思います。

・どちらも奈良時代に「日本がどうやってできたか」を書いた歴史の本。

・どちらも天武天皇が作らせた。

古事記  →ストーリー仕立てで読みやすく書かれている。国内向け

日本書紀 →正式な歴史書。漢語で書かれている。海外(おもに中国)向け

まずはざっくりとした概要はこんなところです。

 

でもどうして同じ時代に歴史の本を2パターン作る必要があったのでしょうね。

しかも、作るように命じたのは、同じ人、天武天皇でした。

歴史書なんて2ついらないじゃん!歴史書の内容はどちらも一緒なの?

みたいに、どんどん疑問がわいてきませんか。

 

『古事記』と『日本書紀』って、一体どこがどう違うのか詳しくみてみていきましょう。

 

いったい誰に向けて作ったの?

どちらも出来上がった頃は、まだひらがなやカタカナがありませんでしたので、漢字を使って書かれました。

 

『古事記』の方は、日本語の音に漢字をあてる、万葉仮名を使っており、日本人向けの読み物として作られたのです。ストーリー仕立てで作られているので、老若男女広く読める内容になっていました。

 

一方、『日本書紀』では完全な漢語で書かれていましたので、東アジアの人も読めました。この時代は特に中国と交流があり、中国がとても強い勢力を誇っていました。

 

 

つまり『日本書紀』は、国外に向けて日本を紹介するための公式の記録として、出来事を年代順にきちんと並べて作られたのです。

 

では一体、どれくらいの量があるのでしょうか?

何冊あるの?

『古事記』はたったの3巻しかないのに対し、『日本書紀』は30巻(別冊で系図1巻)からなります。10倍ですよ、10倍!ものすごく差がありますよね。

こんなに差があるのなら、作るのにかかった時間もきっと違うんだろうなって思いますよね。また文の形も違うので、作った人も違うかもしれませんね。

 

それではそのあたり見ていきましょう。

誰がどれくらいの時間をかけて作ったの?

『古事記』は稗田阿礼(ひえだのあれ)太安万侶(おおのやすまろ)が、たったの4ヶ月というものすごい短期間で作り上げました。稗田阿礼という人は非常に記憶力が優れた人物で、日本の古代の歴史を聞いて暗記したものを、太安万侶が書き写したということです。

 

一方、『日本書紀』は川島皇子をはじめとした大人数のチームで、39年もの時間をかけてじっくり作られました。長い時間がかかったので、作るように命じた天武天皇は途中で亡くなってしまいましたが、舎人親王(とねりしんのう)らが後を受け継いで完成させました。

『古事記』と『日本書紀』では力の入れようが全く違いますね!

 

では次に本の「中身」を見てみることにしましょう。

どんな内容なの?

『古事記』は国内向けに、天皇家の歴史を示すための読み物という感じで、神話がじっくりと全体の3分の1も含まれています。日本の国の成り立ちから推古天皇(第33代)までの、ほとんど日本国内のことが物語のように書かれています。

それに対して『日本書紀』は外国向けに作られているので、あまりよろしくない国内の出来事や、海外には重要ではないことはかなり省略されています。

 

ですから神話の内容は全体の15分の1しか含まれていません。

そして、中国や朝鮮半島の歴史書を色々参考にして引用しながら書かれています。

 

こちらも始まりは日本の国の成り立ちから、書物を作るよう命じた天武天皇の皇后・持統天皇(第41代)まで、日本の歴史だけでなく、朝鮮半島で起こった出来事についても書かれています。

まとめ

このように、『古事記』は全3巻で、2人で短期間に作られた国内向けの読みやすい文体で書かれた読み物なのに対して、『日本書紀』は全30巻で、多くの人が約40年もかけてじっくり作られた、漢語で書かれた外国向けの正式な歴史書ということがわかりました。

 

あなたはどちらを読んでみたいですか?

違いを読み比べたいから、両方の内容を知りたくなってきますね!

お寺と神社の違いについても学んでみよう📕

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